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第11回昭和上條医療賞を受賞して

第11回昭和上條医療賞を受賞して

日本歯科大学附属病院口腔
リハビリテーション科
昭和大学歯学部第7回生
 田村文誉

 

 第11回昭和上條医療賞という素晴しい賞をいただきましたこと、感謝の気持ちと共にご報告させていただきます。
 私は2004年に日本歯科大学に入職し、その後2012年から多摩地区にある日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニックに勤務してきました。そこで、昭和大学の大先輩である小原希生先生、杉本明先生方とともに、多摩小児在宅歯科医療連携ネット(たましょうしネット)で活動をしてきました。このネットワークの目的は、医療的ケア児を含め、在宅療養を余儀なくされている有病児、障害児に早期からかかわり、地域の中で歯科医療を繋いでいく、というものです。
 医療的ケア児の数は増加しており、現在全国で2万人を超えていると推計されています。小児在宅医療が推進されてきましたが、一方、歯科医療からの取り組みは十分ではありません。医療的ケア児は気管切開や人工呼吸器、経管栄養など、命を繋ぐための医療機器が必須の状態であり、様々な理由で歯科医療に出会う時期が遅れてしまう傾向にあります。また保護者の心情として、どこの歯科医院が診てくれるかの情報がない、問い合わせたが断られてしまいその後探す勇気が無い、という声もよく聞きます。これらの問題を解決するのは容易ではありませんが、なんとか状況を変えられないかと試行錯誤してきました。
 昭和上條医療賞において、多摩小児在宅歯科医療連携ネットの取り組みが認められたことは、私たちの団体にとって大きな励みとなりました。まだまだ歩みは遅いのですが、自分たちのできることを行い、少しでもネットワークの輪が広がるよう努力していきます。この拙文をお読みになり、小児在宅歯科医療にご興味を持ってくださった方は、ぜひ仲間になっていただけると嬉しく思います。
 このたびは、本当にありがとうございました。
 

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